目的:収穫量を簡単に登録・評価したい
【こんな課題が解決できます】
- 収穫作業のたびにノートへ収穫量を記録しているが、振り返りや集計にかなり手間がかかっている
- 収穫量を紙ベースで把握しているが、分析には至っていない
- 去年より耕作面積を拡大しているが、収穫量への影響が確認できていない
【こんな生産者にオススメ】
- 麦・米・大豆などの穀物を中心に作付している
- ノートやメモで収穫実績を記録している
- 収穫量の集計を行いたいが、Excel操作が苦手な担当者
アグリノートで収穫記録を管理することで、
合計収穫量、単位面積(10a)あたり収穫量が把握可能になります。
また、作付単位で設定した予定収量(予定収穫量)に対する実績(計画比)も確認できますので、
農作業と実績の振り返りにおいて、より経営的な視点が獲得できます。
この記事では作物の収穫実績を管理する方法をご案内します。
- アグリノートでできること
- 事前準備と操作手順
- つまづきやすいポイント
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アグリノートでできること
収穫単位はkgに換算して集計できます
kg単位はもちろん、いつも使っている収穫時の容器・梱包資材で、
収穫量を記録することが可能です。
各単位のkg換算式(1単位あたり重量)を設定しておくことで、
わかりやすい単位で記録し、kg換算で集計できます。
例えば…
・フレコンバッグ=600kg
・米用紙袋=30kg
・収穫カゴ=25kg
・出荷箱=2kg
【パソコンブラウザ版】
収穫量の単位ごとにkg換算式を、【収穫・出荷】設定で登録することができます。
ポイント:モバイルアプリ版での収穫単位の設定
モバイルアプリ版では、収穫記録画面で収穫単位を追加することができます。
しかし、以下の設定を行うことができません。
- 収穫単位の編集・削除
- kg換算式の設定
必要に応じて、パソコンブラウザ版で設定を行いましょう。
【パソコンブラウザ版・モバイルアプリ版】
1つの収穫記録で、異なる品質・規格、異なる単位で収穫量を登録することも可能です。
参照:「ブラウザ版 記録編03 収穫記録」
参照:「モバイル版 記録編 収穫記録」
【パソコンブラウザ版】
異なる単位で収穫記録を登録しても、kg換算式が設定されていれば、
【記録を見る】画面で、すべてkgで集計できます。
全体の収穫量は、面積按分して圃場別に集計できます
1つの圃場ごとに収穫量をメモしなくても大丈夫です。
収穫作業が終わったら、複数の圃場と合計の収穫量をそのまま記録しましょう。
アグリノートが圃場ごとの収穫量を算出します。
【パソコンブラウザ版】
複数圃場の収穫量をまとめて記録した場合、圃場ごとの作付面積を元に収穫量を按分し、
圃場ごとの収穫量として、【記録を見る】画面で集計することができます。
作付ごとに収穫量を集計し、計画比や作付別比で評価できます
収穫作業が完了したら、その収穫量をいろいろな観点で評価してみましょう。
【パソコンブラウザ版】
計画比で評価する方法。
作付設定>栽培計画>予定収量を設定すると、
【記録を見る】画面で予定収量(計画収量)に対する収穫量(実績)の比率が表示されます。
【パソコンブラウザ版】
昨年比・別作付比で評価する方法。
【記録を見る】画面では、収穫量の表示を以下のように切り替えて表示することができます。
- 【すべて】ボタン → 総収穫量
- 【10aあたり】ボタン → 単位面積(10a)あたりの収穫量
同じ規格で集計された10aあたりの収穫量を、他の作付と比較してみましょう。
オススメ:比較例
- 異なる栽培期間での比較
(2020年のコシヒカリ/2021年のコシヒカリ)
(2021年1回目のほうれん草(初夏収穫)/2021年6回目のほうれん草(秋収穫))
- 異なる栽培方法での比較
(移植水稲/直播水稲)
(従来栽培/減農薬栽培)
- 品種間での比較
(従来品種/未経験品種)
※比較する場合は、別々の作付設定で管理されている必要があります。
事前準備と操作手順
方針:把握すべき収穫量の計測粒度について、経営視点で検討しましょう
<運用準備>
- 記録可能な収穫量の品質・規格を定める
例)収穫時の収穫カゴ数、出荷時の規格ごとの出荷箱数など - 記録単位のkg換算を定める
例)フレコンバッグ=600kg、米用紙袋=30kg
例)収穫カゴ=25kg、出荷箱=2kg - 記録可能な収穫量計測の粒度を定める
例)全圃場まとめて一括記録、地域毎圃場一括記録、収穫日毎圃場一括記録、圃場毎記録など
<運用確認>
- 記録作成者や記録作成のタイミングは適切か?
- 予定収量や記録で使用されている収穫量の単位は統一されているか?
- 収穫のタイミングに応じた適切な品質規格、単位が使用されているか?
<使用する機能イメージ>
作付設定を行いましょう
<ポイント>
- 必要に応じて、栽培計画>予定収量を設定しましょう
- 必要に応じて「作付グループ」を設定し、任意の作付をまとめましょう
参照:「ブラウザ版 基本設定01 作付」
参照:「ブラウザ版 基本設定01 作付(栽培計画:作業項目との関連設定)」
参照:「モバイル版 設定編 作付」
参照:「モバイル版 設定編 作付(栽培計画:作業項目との関連設定)」
圃場と作付を関連付けしましょう
<ポイント>
- パソコンブラウザ版では、圃場設定、作付設定の両方から関連付けを行うことができます
- モバイルアプリ版では、圃場設定で関連付けを行うことができます
- 来年の作付を行うときは、新しい作付設定を追加し、既存の圃場に関連付けてください
収穫・出荷設定で、計測タイミングを設定しましょう
<ポイント>
- 後述の「つまづきやすいポイント」での設定レシピを参考に設定しましょう
- モバイルアプリ版では、収穫記録の作成・編集の際に、
計測タイミングの選択画面で、計測タイミングを追加することができます
(モバイルアプリ版では、計測タイミングの編集・削除はできません)
収穫・出荷設定で、品質・規格を設定しましょう
<ポイント>
- 後述の「つまづきやすいポイント」での設定レシピを参考に設定しましょう
- モバイルアプリ版では、収穫記録の作成・編集の際に、
品質・規格・数量の入力画面で、品質・規格を追加することができます
(モバイルアプリ版では、品質・規格の編集・削除はできません)
収穫・出荷設定で、単位を設定しましょう
<ポイント>
- 後述の「つまづきやすいポイント」での設定レシピを参考に設定しましょう
- 収穫量をkg単位で集計したい場合は、必ずkg換算式(1単位あたり重量)を設定しましょう
- モバイルアプリ版では、収穫記録の作成・編集の際に、
品質・規格・数量の入力画面で、単位を追加することができます
(モバイルアプリ版では、単位の編集・削除、kg換算式の設定はできません)
収穫記録を登録しましょう
<ポイント>
- 基本的に収穫記録ごとに収穫ロット番号を設定することができます
- 収穫ロット番号を空欄のまま登録すると、自動採番されます
- パソコンブラウザ版では、複数圃場を選択したときに、2つの方法で収穫量を記録できます
『合計量を単一記録に入力』
『圃場別の値を複数記録に入力』
参照:「ブラウザ版 記録編03 収穫記録」
参照:「モバイル版 記録編 収穫記録」
オススメ:複数圃場の収穫量を2つの方法で入力できる
パソコンブラウザ版では、複数圃場を選択したときに、
2つの方法で収穫量を記録できます。
- 『合計量を単一記録に入力』
複数圃場の合計収穫量として入力できます。
集計時、圃場ごとの収穫量は面積を考慮して按分されます。
- 『圃場別の値を複数記録に入力』
圃場別に異なった数量を入力できます。
圃場ごとに別の記録として保存され、それぞれ収穫ロット番号が採番できます。
※モバイルアプリ版では、『合計量を単一記録に入力』のみとなります。
以上の操作で、前述の「アグリノートできること」の操作や情報閲覧ができるようになります。
つまづきやすいポイント
単位の設定レシピ
「kg」以外の単位で収穫記録を行い、「kg」で収穫量を集計したい場合は、
必ずkg換算式(1単位あたり重量)を設定しましょう。
内容量がkgで規定されている包装形態などを単位とする場合は、その重量で設定しましょう
・フレコンバッグ=600kg
・米用紙袋=30kg
内容量が個数で規定されている包装形態などを単位とする場合は、重量換算して設定しましょう。
・箱=5kg(リンゴ1個=約250g 1箱=20個入)
・パック=0.45kg(ニンジン1本=約150g 1パック=3本入り)
内容量が規定されている包装形態を複数種類取り扱っている場合は、
単位の選択間違いを防ぐために、その違いも単位にしましょう。
・フレコンバッグ(600kg用)=600kg
・フレコンバッグ(900kg用)=900kg
・米用紙袋(一般用)=30kg
・米用紙袋(贈答用)=5kg
・箱(スーパー用)=5kg
・箱(ネット販売用)=10kg
・小パック=0.45kg
・大パック=0.75kg
1個あたりの重さの異なる数種類の作物を取り扱っている場合は、
単位の選択間違いを防ぐために、作物名も単位にしましょう。
・リンゴ箱(秀・L)=5kg
・ぶどう箱(秀・L)=3.5kg
・パック(ニンジン3本)=0.45kg
・パック(ジャガイモ6個)=0.72kg
収穫時の利用する容器も、平均したおよその重量で設定しましょう。
収穫時の容器の数で収穫記録を入力することができます。
・収穫コンテナ(青)=20kg
・折り畳みコンテナ=15kg
・いちご用カゴ=1kg
予定収量(予定収穫量)の設定のコツ
過去の収穫量や、公的機関が公開している統計情報などを元に設定してみましょう。
アグリノートでは【記録を見る】画面で、
作付ごとに過去の収穫量を確認することができます。
設定したい作付と同じ品種の10aあたりの収穫量をもとに検討してみましょう。
収量コンバインをご利用の方は農機連携機能も検討してみましょう
農機メーカーアプリやシステムと連携し、
農機の稼働内容をアグリノートに自動記録することが可能です。
収量コンバインでの収穫時のデータも収穫記録として自動記録することができます。
詳細や連携機種はこちらからご確認ください。
参照:「アグリノートとつながる農機連携」
関連記事
このテーマに関連する知恵袋
> アグリノートの知恵袋 #041
【収穫記録】収穫単位のkg換算機能で入力効率化&すっきり表示
> アグリノートの知恵袋 #046
計測タイミングごとに収穫の実績を適切に管理
※サポートチームからのお願い
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