目的・機能:NDVIメッシュマップをもとにした施肥データを作成する
人工衛星によって撮影された画像からNDVI(※1)が算出され
登録済み圃場がメッシュマップ(※2)で色分けされます。
こちらでは、NDVIメッシュマップをもとに
可変施肥に利用する施肥データ(ISOBUS ※3)の作成方法をご案内します。
「どの場所に、どれだけ肥料を撒くか」という施肥データをアグリノートで作成して、
ISOBUS対応のトラクターモニター(ターミナル)にインポートすることで、
インプルメントの自動制御が可能になります。
出力される施肥データは、圃場ごとのzipファイルとなります。
※1:NDVI 正規化差植生指数(Normalized Difference Vegetation Index)。
植生の分布状況や活性度(植物の健康状態や茂り具合)を示すために用いられる指標です。
一般的には様々なリモートセンシングデータを用いて計算されますが
こちらの機能では、2つの人工衛星による画像をもとに、撮影日時点での値が算出されます。
NDVIは、有効な範囲として0~1の値となります。
1に近い値:葉が青々と茂っている状態です。
0に近い値:植物がまだ小さい、あるいは収穫後などの理由で土が見えている状態です。
マイナス値:水面や雪、雲など、植物ではないものを測定している可能性があります。
※2:メッシュマップ
緯度経度に基づいて網の目(メッシュ)状に分割した地図のことを指します。
※3:ISOBUS(イソバス)
トラクターとインプルメントの間をメーカーを問わずに相互通信するための国際標準規格です。
衛星データを参照する
衛星データ連携によって出力する施肥データは、
NDVIメッシュマップをもとに作成します。
NDVIメッシュマップの参照手順は、こちらをご覧ください。
→「衛星データ連携:バイエル衛星画像オプション連携方法」
施肥方法を設定する
施肥データの出力にあたり、施肥方法を設定します。
なお、施肥データの設定は、NDVIによる5色のエリアごとに設定します。
ポイント:色ごとのNDVI値
NDVIは、有効な範囲として0~1の値となります。
1に近い:葉が青々と茂っている状態です。
0に近い:植物がまだ小さい、あるいは収穫後などの理由で土が見えている状態です。
マップ上に表示されるNDVIメッシュマップは5色のエリアで表示されます。
色ごとのNDVI値は以下の通りです。
- 赤色:0.8~1.0
- 黄色:0.7~0.8未満
- 緑色:0.6~0.7未満
- 水色:0.4~0.6未満
- 青色:0.0~0.4未満
施肥量の設定を変更する圃場の選択
画面右側の『施肥量の設定』では、
NDVIによる5色のエリアで施肥量の初期値が定められています。
この初期値から変更したい圃場を『対象圃場』で選択します。
(圃場は複数選択できます。)
ポイント:選択しなかった圃場の施肥量
この『対象圃場』で選択しなかった圃場であっても、
出力操作を行うと施肥データは出力されます。
出力された施肥データでは、施肥量は初期値となります。
ポイント:各種設定を行った後に圃場の選択を変更する場合
以下のように各種設定を行ってから選択圃場を増やす場合、
『対象圃場』内で選択した圃場の中で一番上の圃場の設定が
すべての圃場に対して反映されます。
(例)
対象圃場内の圃場: 圃場A、圃場B、圃場C
<操作>
- 『対象圃場』で圃場B、圃場Cのみ選択する
- 『基準施肥量』や『施肥量の設定』などの項目設定を変更する
- 『対象圃場』で圃場Aを追加する
<結果>
圃場B、圃場Cに対して行った設定は破棄されて、
圃場Aに対する施肥設定がすべての圃場に反映される
基準日の確認・変更
衛星データの参照で選択した撮影日が表示され、
そのNDVIメッシュマップが画面中央に表示されます。
『撮影日』より別の日付を選択すると、選択した日付のNDVIメッシュマップが表示されます。
オススメ:平均NDVI
選択した圃場におけるメッシュマップにおいて
各メッシュごとのNDVIの値を合算し、そのメッシュ内の面積で除算した値が表示されます。
平均NDVIは、有効な範囲として0~1の値となります。
1に近い値:葉が青々と茂っている状態です。
0に近い値:植物がまだ小さい、あるいは収穫後などの理由で土が見えている状態です。
マイナス値:水面や雪、雲など、植物ではないものを測定している可能性があります。
『基準日』を選択する際の参考値としてご利用ください。
オススメ:雲の割合
標準画像で施肥マップを作成する場合、雲の割合が表示されます。
雲被覆率は、0~100%の値となります。
値が小さいほど衛星画像全体における雲の被覆が少ないことを示します。
『基準日』を選択する際の参考値としてご利用ください。
なお、選択した圃場を含む衛星画像全体における雲の被覆割合を示しており、
個別の圃場に対する雲被覆率ではないため、
選択した圃場に雲が被覆していない場合もあります。
オススメ:見える率
高精度画像で施肥マップを作成する場合、画像の鮮明度として『見える率』が表示されます。
見える率は、80~100%の値となります。
値が大きいほど衛星画像全体における鮮明度が高いことを示します。
『基準日』を選択する際の参考値としてご利用ください。
なお、選択した圃場を含む衛星画像全体における鮮明度であり、
個別の圃場の鮮明度ではありません。
NVDI表示モード
NDVIは『標準』『高NDVI詳細』の2種類で表示できます。
『標準』では全NDVI範囲をバランスよく区分して表示します。
『高NDVI詳細』では、NDVI値が0.60以上の箇所をさらに詳細に区分して表示します。
肥料の選択
『肥料選択』の【+選択】をクリックして
施肥設定する肥料を選択します。
(肥料は単一選択となります。)
肥料名の右にある【✕】をクリックすると、選択を解除できます。
設定方式の選択
『調整方法』より施肥量の設定方式を選択します。
選択した設定方式により、画面右側の『施肥量の設定』の入力方法が変わります。
オススメ:基準施肥量からの増減で施肥量を調整する
NDVIによる5色のエリアのうち、1色を『基準値』として選択します(後述)。
選択した1色のエリアに対して、基本となる『基準施肥量』を入力します(後述)。
この設定方式では、基準施肥量を100%として定め
各エリアの施肥量を割合(パーセント)で指定して計算します。
<メリット>
「この色のエリアには必ずこの量を施肥する」という設定ができるため、
生育状況に合わせた直感的な調整が可能です 。
<注意点>
圃場全体の合計施肥量は、各エリアの面積割合に応じて増減します。
<活用シーン:例>
生育が良好なエリアを『基準値』に、基本となる施肥量を『基準施肥量』に設定し、
生育遅延エリアで増肥する量や、生育過剰エリアで減肥する量を
パーセントで指定する場合などに便利です。
オススメ:合計施肥量を振り分けて施肥する
NDVIによる5色のエリアのうち、1色を『基準値』として選択します(後述)。
選択した1色のエリアに対して、基本となる『基準施肥量』を入力します(後述)。
この設定方式では、入力した基準施肥量を元に
各エリアに対する施肥量を振り分けて設定ができます。
<メリット>
「この色のエリアには合計でこの量を施肥する」という設定ができるため、
施肥量に合わせた調整が可能です 。
<注意点>
圃場全体の平均施肥量は、各エリアの施肥量に応じて増減します。
<活用シーン:例>
生育が良好なエリアを『基準値』に、基本となる施肥量を『基準施肥量』に設定し、
生育遅延エリアで増肥する量や、生育過剰エリアで減肥する量を
重さで指定する場合などに便利です。
入力方式の選択
『基準施肥量』の入力単位や
NDVIによるエリアごとの『施肥量の設定』の入力・表示の単位として
入力方式を【10aあたり】【合計】から選択します。
基準値の選択
NDVIによる5色のエリアのうち
基準とするエリアを『基準値』として選択します。
選択したエリアの値をもとに、残り4色のエリアの値が算出されます。
初期値は緑色のエリアとなります。
最大と最小の差の入力
NDVIによる5色のエリアごとに施肥量の初期値が定められますが
その割合の初期値を、最大・最小の差で定めます。
初期値は±15%であり、0~20%で指定できます。
基準施肥量の入力
施肥量の計算の際に用いられる『基準施肥量』を定めます。
計算方法は、前述の「設定方式の選択」をご覧ください。
施肥量を設定する
『施肥方法の設定』で指定した内容で NDVIによる5色のエリアごとの初期値が表示されます。
初期値から変更したいエリアの施肥量を変更できます。
施肥量の設定
NDVIによる5色のエリアごとに施肥量を確認・変更できます。
「設定方式:基準施肥量からの増減で施肥する」では、割合で変更できます。
「設定方式:合計施肥量を振り分けて施肥する」では、kg(もしくはkg/10a)で変更できます。
ポイント:5色のエリアごとのチェック設定/解除
チェックの有無によって、
『選択中の圃場の設定結果』および『すべての圃場の設定結果』内の
『平均施肥量』『合計施肥量』の計算結果が変わります。
ポイント:施肥量の初期化
以下の項目を変更した場合、入力した施肥量が初期化されます。
- 『設定圃場』の変更
- 『基準日』の変更
- 『設定方式』の変更
- 『入力方式』の変更
- 『基準値』の変更
- 『最大と最小の差』の変更
- 『基準施肥量』の変更
施肥データを出力する
『施肥データを出力する(ISOBUS)』をクリックすると、
施肥データが格納されたzipファイルを出力できます。
zipファイルには全圃場に対する1つのXMLファイルと、
1圃場につき1つのbinファイルが格納されています。
ポイント:対応している農機
現在は井関農機、ヤンマーの以下対象農機で可変施肥マップを利用可能です。
<井関農機>
マップ連動型の可変施肥対応田植え機およびトラクタに
対象の作業機を装着した場合にご利用いただけます。
各対象機種・型式につきましては、井関農機へお問い合わせいただけますと幸いです。
<ヤンマー>
可変施肥対応田植機でご利用いただけます。
詳細につきましては、ヤンマーへお問い合わせいただけますと幸いです。
上記以外のメーカーの農機での利用可否は各社にお問い合わせください。