目的・機能:「大規模露地野菜」の初期設定のコツを理解する
栽培体系ごとにアグリノートの初期設定のコツをご案内します。
ここでは「大規模露地野菜」の栽培作物におけるアグリノート管理について説明します。
このような栽培をされている方が対象です。
- ひとつの畑が大きいので、分割して栽培を管理している
- 畑を分割して、複数の作物を栽培している
※該当しない方はこちらもご確認ください。
「栽培体系ごとの設定方法」
この初期設定が完了すると、基本的な作業記録を登録できるようになります。
「使い方の流れ04 作業を記録しよう!」
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運用方式と比較表
農場の状況や管理したい内容により運用方式が異なります。
以下の比較表をもとに、農場に合った運用方式を選択してください。
圃場別方式(A) | 作付別方式(B) | 小区画方式(C) | タイル方式(D) | |
---|---|---|---|---|
特徴 | 大まかに管理 | シンプルに管理 | 細かく管理 | 流動的に管理 |
圃場設定の手軽さ | ◎ | △ | △ | △ |
作付更新の手軽さ | ◎ | △ | ◯ | ◎ |
作業記録の手軽さ | ◎ | ◎ | △ | △ |
詳細な分析ができる | △ | ◎ | ◎ | ◯ |
注意 |
農薬などの使用量を合計量で作業記録を登録してください。 |
作期ごとにその栽培エリアの形などが変わる場合、新たに圃場設定を登録してください。 |
作期ごとにその栽培エリアの形などが変わる場合、対象となる範囲の圃場を選択してください。 |
ピン圃場を細かく設置すると、現場の状況に合わせやすくなります。 |
圃場別方式(A)での初期設定と運用ポイント
特徴:大まかに管理する設定方法です。
大まかに管理する設定方法です。
作付ごとに面積を区切らず、圃場全体に対して複数の作付を関連付けて管理します。
作付ごとに面積を管理することができませんが、設定が最も簡単です。
また、圃場全体の作付の履歴を追いやすいというメリットもあります。
作付面積が圃場全体の面積で設定されますので
記録登録時、集計確認時は『合計量』を選択しましょう。
設定イメージ
圃場と作付の設定をする際のイメージと、
実際のアグリノート設定状態は以下のようになります。
設定イメージ
上記のイメージの通りに
アグリノートで設定を登録すると、
マップ画面では以下のように表示されます。
圃場設定のコツ
圃場の設定は以下の点に注意して登録してください。
圃場は圃場範囲いっぱいに『区画』で登録してください。
複数の作物が栽培されていたとしても、栽培エリアごとに区画を分けずに
圃場範囲の外周を囲うように登録してください。
作付設定のコツ
作付の設定は以下の点に注意して登録してください。
作付名は品種名+年度で構成される文字列にしてください。
例:「メイクイーン 2022年」、「五寸にんじん-2022年収穫」など
作業期間が年をまたぐ場合は、
「五寸にんじん-2022年収穫」、
「五寸にんじん-2022年植え付け」、
「五寸にんじん 2021~2022」というような作付名にすると、
作業記録登録時の選択ミスを防ぐことができます。
作目はより細かい分類を選択してください。
作目は、FAMIC(独立行政法人 農林水産消費安全技術センター)の
農薬登録における適用作物名の表記に準じています。
作目を選択する際は大まかな分類ではなく、
より細かい分類を選択するようにしてください。
例1:「稲」より「移植水稲」などを選択
例2:「いも類」より「かんしょ」などを選択
例3:「果樹類」より「りんご」などを選択
「【トラブルシューティング】作目はどれを選択すればいい?」
栽培計画の作業期間を必ず設定してください。
その作付に関する作業開始から作業終了までを作業期間としてください。
作付設定にて、対象となる圃場を選択してください。
圃場が選択されていない場合、作業記録で対象を選択することができません。
なお、圃場別方式(A)で設定される場合は、
1つの圃場に対して、同時期に複数の作付が関連づくようになります。
運用する際のポイント
運用する際のポイントは以下のとおりです。
ポイント:「10aあたり」の量ではなく「合計」の量で使用量を記録
作業記録で農薬、肥料などの使用量を記録するときは、
「10aあたり」の量ではなく「合計」の量で指定してください。
冒頭のイメージ図のように、
圃場全体の面積が、記録の対象となる『作付』に適用されているため、
「10aあたり」の量で記録してしまうと、実際の使用量よりも多い量として記録されます。
ポイント:集計結果は「10aあたり」ではなく「すべて」の量で確認する
パソコンブラウザ版の「記録を見る」画面のように
農薬・肥料・資材などの使用量の集計結果は「すべて」の量で確認してください。
冒頭のイメージ図のように、
圃場全体の面積が、記録の対象となる『作付』に適用されているため、
「10aあたり」の量で確認すると、実際の使用量よりも少ない量として表示されます。
ポイント:作付更新の際は、圃場はそのまま利用する
栽培時期により栽培作物が変わる場合
新しい作付設定を新たに登録し、対象となる圃場を選択します。
作付設定では、前述のように以下の点に注意してください。
- 作付名は品種名+年度で構成する
- 作目はより細かい分類を選択する
- 栽培計画の作業期間を設定する
- 作付設定にて対象となる圃場を選択する
このとき、圃場設定で区画の形状を変更する必要はありません。
1つの圃場に対して、同時期に複数の作付が関連づくように設定します。
一般的な利用方法として注意すべきポイントは
以下のページを含めて、ほかのマニュアルでご確認ください。
作付別方式(B)での初期設定と運用ポイント
特徴:よりシンプルに圃場を管理することができます。
作付ごとに圃場設定を登録し、作付と圃場を1:1で登録することで
よりシンプルに管理することができる設定方法です。
しかしながら、去年と今年で、作物ごとの栽培エリアの形などが変わる場合
圃場設定を登録し直す必要があります。
初期設定時、作付更新時の設定登録の手間がかかる一方で
詳細に記録を登録・分析でき、マップ上での閲覧性がよく、
記録登録時の圃場選択がシンプルになる方法です。
設定イメージ
圃場と作付の設定をする際のイメージと、
実際のアグリノート設定状態は以下のようになります。
設定イメージ
上記のイメージの通りに
アグリノートで設定を登録すると、
マップ画面では以下のように表示されます。
圃場設定のコツ
圃場の設定は以下の点に注意して登録してください。
圃場は作物の栽培エリアごとに『区画』で登録してください。
例えば、畑が8つで分割されていて
そのうち4つの栽培エリアでメイクイーンを栽培する場合
その範囲を囲うように『区画』で圃場を登録してください。
一箇所の畑で、複数の作物が栽培されている場合は
それぞれの作物で栽培エリアを囲うように『区画』で圃場を登録してください。
作期ごとにその栽培エリアの形、配置が変わる場合は
圃場を作り直す必要があります。
(後述の「運用する際のポイント」参照)
そのため、使わない圃場データが増えていくことになります。
圃場データの増加を抑えたい場合は
圃場別方式(A)、タイル方式(D)での管理をおすすめします。
圃場名は枝番をつけるとわかりやすくなります。
圃場名は「圃場A-1」、「圃場A-東1」や「圃場A-メイクイーン」のように
枝番をつけて命名すると位置を把握しやすくなります。
作付設定のコツ
作付の設定は以下の点に注意して登録してください。
作付名は品種名+年度で構成される文字列にしてください。
例:「メイクイーン 2022年」、「五寸にんじん-2022年収穫」など
作業期間が年をまたぐ場合は、
「五寸にんじん-2022年収穫」、
「五寸にんじん-2022年植え付け」、
「五寸にんじん 2021~2022」というような作付名にすると、
作業記録登録時の選択ミスを防ぐことができます。
作目はより細かい分類を選択してください。
作目は、FAMIC(独立行政法人 農林水産消費安全技術センター)の
農薬登録における適用作物名の表記に準じています。
作目を選択する際は大まかな分類ではなく、
より細かい分類を選択するようにしてください。
例1:「稲」より「移植水稲」などを選択
例2:「いも類」より「かんしょ」などを選択
例3:「果樹類」より「りんご」などを選択
「【トラブルシューティング】作目はどれを選択すればいい?」
栽培計画の作業期間を必ず設定してください。
その作付に関する作業開始から作業終了までを作業期間としてください。
作付設定にて、対象となる圃場を選択してください。
圃場が選択されていない場合、作業記録で対象を選択することができません。
なお、作付別方式(B)で設定される場合は、
1つの圃場に対して、同時期に複数の作付が関連づくことはありません。
運用する際のポイント
運用する際のポイントは以下のとおりです。
ポイント:作付更新の際は、圃場設定も見直す
栽培時期により栽培作物が変わる場合
新しい作付設定を新たに登録し、対象となる圃場を選択します。
作付設定では、前述のように以下の点に注意してください。
- 作付名は品種名+年度で構成する
- 作目はより細かい分類を選択する
- 栽培計画の作業期間を設定する
- 作付設定にて対象となる圃場を選択する
このとき、栽培エリアの形や配置が変わる場合
圃場設定も作り直す必要があります。
圃場を作り直す際は、以下の点に注意してください。
- 「過去の圃場」という圃場グループを登録する
- いままでの圃場を「過去の圃場」グループに所属させて、管理外とする
- いままでの圃場の『表示期間(終了)』を入力し、マップ上から圃場を非表示にする
- 新たな圃場を作成し、『表示期間(開始)』を入力する
- 前述の「圃場設定のコツ」に注意して、圃場を設定してください
このように、使わない圃場データが増えていくことになります。
圃場データの増加を抑えたい場合は
圃場別方式(A)、タイル方式(D)での管理をおすすめします。
一般的な利用方法として注意すべきポイントは
以下のページを含めて、ほかのマニュアルでご確認ください。
小区画方式(C)での初期設定と運用ポイント
特徴:細かく記録を管理することができます。
圃場内の栽培エリアの分け方が、
作期ごとに変わらない場合に、有効な設定方法です。
栽培エリアで圃場区画を作成し、その圃場区画ごとに作付を指定します。
圃場区画を固定的に管理し、畝ごとに細かく記録を管理することができます。
一方で、初期設定の手間がかかる方法となります。
設定イメージ
圃場と作付の設定をする際のイメージと、
実際のアグリノート設定状態は以下のようになります。
設定イメージ
上記のイメージの通りに
アグリノートで設定を登録すると、
マップ画面では以下のように表示されます。
圃場設定のコツ
圃場の設定は以下の点に注意して登録してください。
圃場は畝ごとに『区画』で登録してください。
例えば、畑が8つで分割されていて
そのうち4つの栽培エリアでメイクイーンを栽培する場合
その4つすべてを『区画』圃場で囲うのではなく
栽培エリア1つずつ細かく『区画』圃場で囲うようにします。
一箇所の畑における栽培エリアの分け方が作期によって異なる場合は
圃場別方式(A)、タイル方式(D)での管理をおすすめします。
圃場名は枝番をつけるとわかりやすくなります。
圃場名は「圃場A-1」「圃場A-東1」のように
枝番をつけて命名すると位置を把握しやすくなります。
作付設定のコツ
作付の設定は以下の点に注意して登録してください。
作付名は品種名+年度で構成される文字列にしてください。
例:「メイクイーン 2022年」、「五寸にんじん-2022年収穫」など
作業期間が年をまたぐ場合は、
「五寸にんじん-2022年収穫」、
「五寸にんじん-2022年植え付け」、
「五寸にんじん 2021~2022」というような作付名にすると、
作業記録登録時の選択ミスを防ぐことができます。
作目はより細かい分類を選択してください。
作目は、FAMIC(独立行政法人 農林水産消費安全技術センター)の
農薬登録における適用作物名の表記に準じています。
作目を選択する際は大まかな分類ではなく、
より細かい分類を選択するようにしてください。
例1:「稲」より「移植水稲」などを選択
例2:「いも類」より「かんしょ」などを選択
例3:「果樹類」より「りんご」などを選択
「【トラブルシューティング】作目はどれを選択すればいい?」
栽培計画の作業期間を必ず設定してください。
その作付に関する作業開始から作業終了までを作業期間としてください。
作付設定にて、対象となる圃場を選択してください。
圃場が選択されていない場合、作業記録で対象を選択することができません。
なお、小区画方式(C)で設定される場合は、
1つの圃場に対して、同時期に複数の作付が関連づくことはありません。
運用する際のポイント
運用する際のポイントは以下のとおりです。
ポイント:作業記録での対象圃場の選択
圃場が栽培エリア単位で登録されています。
そのため、作業記録で対象圃場を選択する際
複数の圃場を選択することになります。
選択忘れがないように注意しましょう。
ポイント:作付更新の際は、圃場はそのまま利用する
栽培時期により栽培作物が変わる場合
新しい作付設定を新たに登録し、対象となる圃場を選択します。
作付設定では、前述のように以下の点に注意してください。
- 作付名は品種名+年度で構成する
- 作目はより細かい分類を選択する
- 栽培計画の作業期間を設定する
- 作付設定にて対象となる圃場を選択する
このとき、圃場設定で区画の形状を変更する必要はありません。
対象となる栽培エリアの圃場を作付に関連づけるようにします。
もし、当初登録していた圃場設定の区画を半分などに分割する必要が出てくる場合は、
小区画方式(C)での管理は望ましくありません。
圃場別方式(A)、タイル方式(D)での管理をご検討ください。
一般的な利用方法として注意すべきポイントは
以下のページを含めて、ほかのマニュアルでご確認ください。
タイル方式(D)での初期設定と運用ポイント
特徴:圃場を流動的に管理しながら、記録を細かく管理することができます。
作期によって栽培エリアの分け方が変わる場合に有効な設定方法です。
50a、100aなどの単位面積ごとに圃場を区分けし、
作付する面積の分だけ圃場を選択します。
圃場を流動的に管理しながら、記録を細かく管理することができますが、
概念的な管理になるため、現場の状況と合わない場合もあります。
設定イメージ
圃場と作付の設定をする際のイメージと、
実際のアグリノート設定状態は以下のようになります。
設定イメージ
上記のイメージの通りに
アグリノートで設定を登録すると、
マップ画面では以下のように表示されます。
圃場設定のコツ
圃場の設定は以下の点に注意して登録してください。
圃場は等間隔に『ピン』で登録します
以下の手順で登録します。
- まず、対象となる畑全体の面積を確認します。
- 続いて、その面積を単位面積(50aや100aなど)で除算して、
『ピン』の数を算出します。
例えば、畑全体が3,000aあった場合、
それを100aで割ると、30個の『ピン』圃場が必要となります。
(畑全体3,000a ÷ 100a/圃場 = 30圃場) - 畑全体で均一に整列するように、30個の『ピン』圃場を登録します。
圃場名は枝番をつけるとわかりやすくなります。
圃場名は「圃場A-1」などのように
枝番をつけて命名すると位置を把握しやすくなります。
さらに、「圃場A-1(100a)」のように圃場名に面積をつけると
設定時や運用時に面積を把握しやすくなります。
作付面積は必ず入力してください。
『ピン』で圃場を登録する場合、その圃場の面積は自動計算されません。
『作付面積』欄を必ず入力してください。
作付設定のコツ
作付の設定は以下の点に注意して登録してください。
作付名は品種名+年度で構成される文字列にしてください。
例:「メイクイーン 2022年」、「五寸にんじん-2022年収穫」など
作業期間が年をまたぐ場合は、
「五寸にんじん-2022年収穫」、
「五寸にんじん-2022年植え付け」、
「五寸にんじん 2021~2022」というような作付名にすると、
作業記録登録時の選択ミスを防ぐことができます。
作目はより細かい分類を選択してください。
作目は、FAMIC(独立行政法人 農林水産消費安全技術センター)の
農薬登録における適用作物名の表記に準じています。
作目を選択する際は大まかな分類ではなく、
より細かい分類を選択するようにしてください。
例1:「稲」より「移植水稲」などを選択
例2:「いも類」より「かんしょ」などを選択
例3:「果樹類」より「りんご」などを選択
「【トラブルシューティング】作目はどれを選択すればいい?」
栽培計画の作業期間を必ず設定してください。
その作付に関する作業開始から作業終了までを作業期間としてください。
作付設定にて、対象となる圃場を選択してください。
圃場が選択されていない場合、作業記録で対象を選択することができません。
なお、タイル方式(D)で設定される場合は、
作付ごとにその面積を確認し、その面積になる数の分の『ピン』圃場を選択してください。
例えば、「メイクイーン 2022年」を1,100aで植え付ける場合、『ピン』圃場が100aずつで登録されていれば、
「メイクイーン 2022年」を作付する付近の『ピン』圃場を11コ選択してください。
(メイクイーン栽培1,100a ÷ 100a/圃場 = 11圃場)
運用する際のポイント
運用する際のポイントは以下のとおりです。
ポイント:作業記録での対象圃場の選択
圃場が、50aや100aなどの単位面積ごとに登録されています。
そのため、作業記録で対象圃場を選択する際
複数の圃場を選択することになります。
選択忘れがないように注意しましょう。
ポイント:作付更新の際は、圃場はそのまま利用する
栽培時期により栽培作物が変わる場合
新しい作付設定を新たに登録し、対象となる圃場を選択します。
作付設定では、前述のように以下の点に注意してください。
- 作付名は品種名+年度で構成する
- 作目はより細かい分類を選択する
- 栽培計画の作業期間を設定する
- 作付設定にて対象となる圃場を選択する
このとき、圃場設定でピンを移動したり、
作付面積の値を変更する必要はありません。
一般的な利用方法として注意すべきポイントは
以下のページを含めて、ほかのマニュアルでご確認ください。
※サポートチームからのお願い
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画面下部の【◯ はい】【✕ いいえ】でご評価ください。
よりよいサポートを目指して、みなさんのご評価をお願いします。
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