目的・機能:「茶」の初期設定のコツを理解する
栽培体系ごとにアグリノートの初期設定のコツをご案内します。
ここでは「茶」の栽培作物におけるアグリノート管理について説明します。
このような栽培をされている方が対象です。
- お茶を栽培されている方
- 収穫時期が1年間に複数回ある永年性作物を栽培されている方
※該当しない方はこちらもご確認ください。
「栽培体系ごとの設定方法」
この初期設定が完了すると、基本的な作業記録を登録できるようになります。
「使い方の流れ04 作業を記録しよう!」
※サポートチームからのお願い
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よりよいサポートを目指して、みなさんのご評価をお願いします。
運用方式と比較表
管理したい内容により運用方式が異なります。
以下の比較表をもとに、農場に合った運用方式を選択してください。
通年方式 | 茶期方式 | |
---|---|---|
特徴 | 1つの作付で通年管理 | 茶期ごとの作付で管理 |
資材類の使用量集計 | 通年での集計 | 茶期ごとに集計 |
収支集計 | 通年での集計 | 茶期ごとに集計 |
農薬制限:使用回数 | 農薬使用回数を 通年でカウント |
農薬使用回数を 茶期ごとにカウント |
茶期ごとの 進捗管理ができる |
◎ | ◎ |
茶期ごとの 収穫量集計ができる |
◎ | ◎ |
通年方式での初期設定と運用ポイント
特徴:1つの作付で通年管理
資材類の使用量や、収支を通年で集計し
農薬制限の使用回数を通年で制限する設定方法です。
作付設定がシンプルになり
年度替わりの作付更新を行いやすいというメリットがあります。
管理が茶期に左右されないため
茶期工程の遅れや、栽培不良時などの収穫取り止めがあったとしても
設定・記録の修正が必要ありません。
茶期ごとに集計する必要がない場合は、
こちらを選択してください。
設定イメージ
圃場と作付の設定をする際のイメージと、
実際のアグリノート設定状態は以下のようになります。
設定イメージ
上記のイメージの通りに
アグリノートで設定を登録すると、
マップ画面では以下のように表示されます。
(一番茶の時期)
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
(二番茶の時期)
圃場設定のコツ
圃場の設定は以下の点に注意して登録してください。
圃場は茶畑範囲いっぱいに『区画』で登録してください。
茶畑範囲の外周を囲うように登録してください。
定植年度の管理方法 1:圃場名で管理する
例えば、「圃場A 2015年定植」のような
圃場名に定植年度を含めることで管理することができます。
※定植年度は樹木単位ではなく、圃場単位の管理となります。
定植年度の管理方法 2:圃場グループで管理する
圃場グループにて管理することができます。
例えば、「2015年定植」のような圃場グループを作成し
該当圃場を所属させることで、定植年度を圃場グループで管理します。
※定植年度は樹木単位ではなく、圃場単位の管理となります。
※1つの圃場が所属できる圃場グループは1つのみとなります。
作付設定のコツ
作付の設定は以下の点に注意して登録してください。
作付名は品種名+年度で構成される文字列にしてください。
例:「茶_2022年」「やぶきた-2022年」など
通年方式では栽培する「年」を作付名に含めてください。
作目はより細かい分類を選択してください。
作目は、FAMIC(独立行政法人 農林水産消費安全技術センター)の
農薬登録における適用作物名の表記に準じています。
作目を選択する際は大まかな分類ではなく、
より細かい分類を選択するようにしてください。
例1:「稲」より「移植水稲」などを選択
例2:「いも類」より「かんしょ」などを選択
例3:「果樹類」より「りんご」などを選択
「【トラブルシューティング】作目はどれを選択すればいい?」
栽培計画の作業期間を必ず設定してください。
その作付に関する作業開始から作業終了までを作業期間としてください。
なお、通年方式で設定される場合は、
「2022/01/01~2022/12/31」のように
1年ごとの区切り方を推奨しております。
作付設定にて、対象となる圃場を選択してください。
圃場が選択されていない場合、作業記録で対象を選択することができません。
なお、通年方式で設定される場合は、
1つの圃場に対して、同時期に複数の作付が関連づくことはありません。
作業項目設定のコツ
作業項目の設定は以下の点に注意して登録してください。
茶期ごとに進捗を管理したい作業項目を、茶期ごとに用意する
複数の茶期で行い、茶期ごとに進捗を管理したい作業がある場合
その作業項目を茶期ごとに用意してください。
例
「摘採-一番茶」「摘採-二番茶」「摘採-三番茶」
「防除-一番茶」「防除-二番茶」「防除-三番茶」
茶期ごとに作業項目を作業項目グループでまとめると
記録・管理しやすくなります。
上記のような作業を行った場合
作業記録では該当の茶期に対応した作業項目を選択してください。
運用する際のポイント
運用する際のポイントは以下のとおりです。
ポイント:茶期ごとの進捗管理
通年方式で茶期ごとに作業の進捗を確認したい場合
作業記録を作成する際に
「摘採-一番茶」「防除-三番茶」のように
それぞれの茶期に該当する作業項目を選択してください。
(『作業項目設定のコツ』で説明したとおり
あらかじめ作業項目を登録しておく必要があります。)
そのように作業記録を作成することで、【進捗】画面などで
それぞれの茶期に対応した作業項目を選択し
茶期ごとに作業進捗を確認・管理することができます。
ポイント:茶期ごとの収穫量の集計
通年方式で茶期ごとに収穫量を集計したい場合
収穫記録を作成する際に
計測タイミングで「一番茶」「二番茶」「三番茶」を選択し
対応する茶期の収穫量を記録してください。
(あらかじめ、計測タイミングの「一番茶」「二番茶」「三番茶」を
登録しておく必要があります。)
そのように収穫記録を作成することで、通年方式であっても
(ブラウザ版)【記録を見る】画面の【収穫】タブで、
計測タイミングとして
茶期ごとに収穫量を集計することができるようになります。
ポイント:ある茶期の収穫を取りやめたとき
生育不良などの理由により、ある茶期の収穫を取りやめた場合
通年方式では、作業記録の方法などの調整が必要なく
記録・管理することができます。
(茶期方式では、調整が必要な場合があります。)
ポイント:作付更新の際は、圃場はそのまま利用する
新たな栽培年度に入るときは
新しい作付設定を新たに登録し、対象となる圃場を選択します。
作付設定では、前述のように以下の点に注意してください。
- 作付名は品種名+年度で構成する
- 作目はより細かい分類を選択する
- 栽培計画の作業期間を設定する
- 作付設定にて対象となる圃場を選択する
このとき、圃場設定で区画の形状を変更する必要はありません。
一般的な利用方法として注意すべきポイントは
以下のページを含めて、ほかのマニュアルでご確認ください。
茶期方式での初期設定と運用ポイント
特徴:茶期ごとの作付で管理
資材類の使用量や、収支を茶期ごとに集計し
農薬制限の使用回数を茶期ごとに制限する設定方法です。
普段の記録がシンプルになり
すべての情報を茶期ごとに管理できるというメリットがあります。
すべての情報を茶期ごとに管理できるため
資材類の使用計画や、昨対比のコスト分析を
茶期ごとに行うことができます。
すべての情報を茶期ごとに集計したい場合は
こちらを選択してください。
設定イメージ
圃場と作付の設定をする際のイメージと、
実際のアグリノート設定状態は以下のようになります。
設定イメージ
上記のイメージの通りに
アグリノートで設定を登録すると、
マップ画面では以下のように表示されます。
(一番茶の時期)
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
(二番茶の時期)
圃場設定のコツ
圃場の設定は以下の点に注意して登録してください。
圃場は茶畑範囲いっぱいに『区画』で登録してください。
茶畑範囲の外周を囲うように登録してください。
定植年度の管理方法 1:圃場名で管理する
例えば、「圃場A 2015年定植」のような
圃場名に定植年度を含めることで管理することができます。
※定植年度は樹木単位ではなく、圃場単位の管理となります。
定植年度の管理方法 2:圃場グループで管理する
圃場グループにて管理することができます。
例えば、「2015年定植」のような圃場グループを作成し
該当圃場を所属させることで、定植年度を圃場グループで管理します。
※定植年度は樹木単位ではなく、圃場単位の管理となります。
※1つの圃場が所属できる圃場グループは1つのみとなります。
作付設定のコツ
作付の設定は以下の点に注意して登録してください。
作付名は品種名+年度+茶期で構成される文字列にしてください。
例:「茶_2022年_一番茶」「やぶきた-2022年-二番茶」など
茶期方式では栽培する「年」「茶期」を作付名に含めてください。
作目はより細かい分類を選択してください。
作目は、FAMIC(独立行政法人 農林水産消費安全技術センター)の
農薬登録における適用作物名の表記に準じています。
作目を選択する際は大まかな分類ではなく、
より細かい分類を選択するようにしてください。
例1:「稲」より「移植水稲」などを選択
例2:「いも類」より「かんしょ」などを選択
例3:「果樹類」より「りんご」などを選択
「【トラブルシューティング】作目はどれを選択すればいい?」
栽培計画の作業期間を必ず設定してください。
その作付に関する作業開始から作業終了までを作業期間としてください。
なお、茶期方式で設定される場合は、
茶期ごとの収穫終了を作業終了日に合わせて
一番茶「2022/01/01~2022/04/30」
二番茶「2022/05/01~2022/06/30」
三番茶「2022/07/01~2022/12/31」のように
茶期ごとに区切ってください。
作付設定にて、対象となる圃場を選択してください。
圃場が選択されていない場合、作業記録で対象を選択することができません。
なお、茶期方式で設定される場合は、
1つの圃場に対して、一番茶・二番茶・三番茶の作付を関連づくようになります。
作業項目設定のコツ
通年方式のように、茶期ごとに作業項目を分ける必要はありません。
運用する際のポイント
運用する際のポイントは以下のとおりです。
ポイント:茶期ごとの進捗管理
茶期方式で茶期ごとに作業の進捗を確認したい場合
作業記録を作成する際に
該当する茶期となる作付を選択してください。
そのように作業記録を作成することで、【進捗】画面などで
それぞれの茶期に対応した作付にて
茶期ごとに作業進捗を確認・管理することができます。
地図表示での進捗確認で、
過去の茶期における作業有無を確認したい場合は
表示基準日をさかのぼって確認してください。
ポイント:茶期ごとの収穫量の集計
茶期方式で茶期ごとに収穫量を集計したい場合は
収穫記録を作成する際に
該当する茶期となる作付を選択してください。
そのように収穫記録を作成することで、茶期方式では
(ブラウザ版)【記録を見る】画面の【収穫】タブで
それぞれの茶期に応じた作付で収穫量が集計されます。
(通年方式のように計測タイミングを茶期ごとに用意する必要はありません。)
ポイント:ある茶期の収穫を取りやめたとき
生育不良などの理由により、ある茶期の収穫を取りやめた場合
茶期方式では、作業記録の方法などの調整が必要になることがあります。
以下の2つの例をもとに説明します。
例:二番茶を中刈りし、再栽培する場合
- 「二番茶」の作付で、作業項目「中刈り」の作業記録を行います。
- その後の作業は、「三番茶」の作付として記録を行います。
- このとき、作付「三番茶」の作業期間外で記録を行う場合
作業記録の登録画面で、作付・圃場を選択するときに
【期間外も表示】をチェックすることで、
作付「三番茶」を選択できるようになります。
(注意点)
※該当の圃場では、作付「二番茶」として収穫記録を行いません。
※該当の圃場では、中刈りを機に作付が変えるので、農薬使用回数がリセットされます。
例:(被覆などを行い)二番茶の収穫時期を遅らせる場合
- いままで通りに、「二番茶」の作付として記録を行います。
- このとき、作付「二番茶」の作業期間外で記録を行う場合
作業記録の登録画面で、作付・圃場を選択するときに
【期間外も表示】をチェックすることで、
作付「二番茶」を選択できるようになります。
(注意点)
※該当圃場では、作付「三番茶」として各種記録を行いません。
※該当の圃場では、二番茶の栽培が延長されるので、農薬使用回数がリセットされません。
ポイント:作付更新の際は、圃場はそのまま利用する
新たな栽培年度に入るときは
新しい作付設定を新たに登録し、対象となる圃場を選択します。
作付設定では、前述のように以下の点に注意してください。
- 作付名は品種名+年度で構成する
- 作目はより細かい分類を選択する
- 栽培計画の作業期間を設定する
- 作付設定にて対象となる圃場を選択する
このとき、圃場設定で区画の形状を変更する必要はありません。
一般的な利用方法として注意すべきポイントは
以下のページを含めて、ほかのマニュアルでご確認ください。
※サポートチームからのお願い
こちらの記事の内容はお役に立てましたか?
画面下部の【◯ はい】【✕ いいえ】でご評価ください。
よりよいサポートを目指して、みなさんのご評価をお願いします。
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